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見切り

後期が始まって、今課題をかなり抱えている身でして
他に予習もあるし、受験勉強ができないなーと思っていたところ、
葉玉先生の「会社法であそぼ。」で、「時間が先。内容が後。」という記事を発見。

ロースクールの勉強に限らず、司法試験の勉強も、「時間が先、内容は後」なのです。私は、「内容のないものを作れ」とか、「内容の理解をおろそかにしろ」とか言っているのではありません。時間を限れば、決断を迫られるので、集中力が高まり、また、「自分は、ここが分かっていない」というダメ出しを迅速に行うことができます。それが、いい内容の勉強につながるし、自分の欠けていることがわかれば、次の日に先生や友達に聞くこともできます。

「内容が分かるまで、何時間でもやる」などという発想では、いつまでも、自分にダメ出しができず、調べているつもり、考えているつもりになるだけで、実際には、同じ所をグルグル回っているのがほとんどです。
 
「時間が先、内容は後。」は、勉強の内容を充実させるための方策でもあるのです。



超要約をすると、予習に割ける時間を決めて、その時間以上はやらないということです。
とはいっても、ロースクールの成績を出しておかないと、就職で問題になることも事実。
そのような観点からのコメントがついた翌日の記事では

私は、ロースクールの授業のすべてが悪いとは思っていませんし、逆に、学生が苦しむような授業も存在するのも事実だと思います。
 ただ、私の処世術は
1 自分が変えられないものに文句を言っても無駄。
  文句を言ったり、不満でウジウジする暇があったら、解決策を考えろ。
2 自分のことは、自分で変えられる。自分を変えられないのを他人のせいにするな。
3 時間は、与えられるものではなく、自分で作るもの。時間がないのは、言い訳にならない。
というものです。



自分の人生は、自分で決め、自分が責任を取るのです。
最終目標に役に立たないことは、最低限のやつっけ仕事で乗り切るのは当たり前。
その「最低限」の見切りのつけ方も、事務処理能力の一つです。



耳が痛いですね。
私は、就職に成績が必要であることと、給与奨学金がもらえることから(笑)、
成績を出す努力を結構してきました。
そのために、相当な程度の予習をしました。試験的には不要であろうことも、たくさんやりました。
もちろん、将来進みたい分野については、試験対策度外視で、むずかしいことも必死に勉強しました。
しかし、ローの成績を高水準に保てている一方で、

「これで本当に本番でいい成績で合格できるだろうか?」

という疑念を常に抱いてきました。
やはり、今のままではダメだ。そう思います。
だから、今日から、方向転換します。
予習がある程度不足しようが、講義時間に必死にくらいつけば、他人に負けない程度の理解はできる。
その程度の理解を保って試験前に勉強すれば、少なくとも、成績を維持することはできる。

ローの理念も大事ですが、
司法試験で問われることに合格レベルの回答も出せないような力量の人間が
最先端の議論や、基礎を越えた実務の内容を勉強したところで身になるでしょうか?
合格レベルの能力を身に付けるのが先。最先端&実務は後。

この方針で勉強をしていこうと思います。


ちなみに、これらの記事を探している過程でこんなものを発見

「のれん」って何ですか?
Posted by 司法受験者 at 2006年06月07日 00:02
A9
合併等により事業の承継を受けたときに、支払った対価から受け取った財産の簿価を引いた差額です。



江頭先生の本にも前田先生の本にも書いてなくて、一体なんだこれ?
ってずっと気になってたんですよね。
調べよう調べようと思ってずーっと放置したままでした。
やっぱり法律学小事典買おうかな。
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始まり

明日からロースクールの後期の講義が始まることになります。
毎回毎回、長期休暇を終えるたびにカリキュラムがきつくなっていっているので
正直、講義が始まるのが怖いくらいです。

結局、夏の間には、あまり今学期の予習めいたことはやりませんでした。
要件事実についてちまちまやったくらいかな?
だから、民事実務、刑事実務などの実務系科目(もともとどう予習するのかわかりませんが)
はどうなるのか不安です。

とりあえず、成績を下げないようにしたいです。
A+を相当とらないと成績が下がるのが現状なので
結構頑張らないとなんですが。
3打数1安打で打率が下がるバッターみたい。

本番を意識する

もう旧司法試験を受けようともあまり思わなくなったので
この夏からは新司法試験の本番を見据えた行動をとるようになりました。

まず、各科目の点数や、採点基準や採点方針、
出題趣旨や試験委員のヒアリング、点数分布などを見て
大まかな傾向、性質を調べてみました。
そして、合格者の人の話を参考にしつつ、
今までローの試験で好成績を収めてこれたのでおそらく自分にはあっている勉強方法を
それに合わせて加工してみました。
今現在は下の通りですが、今後の結果(期末試験や模試、普段の演習)と照らし合わせて
随時変更をしていく予定ではあります。


【択一試験について】

足切りを通ればよい、というものではないですね。
私のローでは、足切りさえ通ればある程度点数が低くとも、論文で挽回できる、
というような雰囲気があります。
しかし、合否のシステム上、本当に足切りさえ通ればよかった旧試験とは異なり
新試では最終合格の判定に択一試験の点数が使われる訳ですから
足切りを通ればよい、という考え方はほめられたものではないと思います。

上位合格をなさった先輩や、ブログを開設していおられる人たちの中では
択一では280点をとることを目標とする、という方針がよく出てきています。
私も、これを目標にすべきであると思います。

今まで、基本書を読んではその範囲の肢別本を解くということをやってきたので
行政法や商法総則、手形小切手法を除いては一通り肢別本を解いてあります。
そこで、今後は肢別でなく、本番どおりの形式の択一問題をといていくことにします。

他に考えていること
・択一六法は民法と憲法の統治のみ使用。他はあまり有用性がわからない。自国の民法択一六法は論文対策にもなって便利。後述の択一と論文の勉強のリンクに有効。
・会社法は葉玉100問のものも解いてみる。これでかなり取れるようになるらしい。
・模試を受けてみる。早めにローの外での自分の位置づけを確認する。
・問題集の解説でなく、自分の使っている本の該当部分で知識を確認する。複数回間違った場合、基本書等のその部分の記述のところに択一弱点部分の意味でマーカーを引く。
・判例集を回す。一通り読了しているので、高速で回す。憲法は青いやつ、行政法はケースブック。他は百選。刑訴は百選では足りない。



【論文試験について】

上記方針で択一の勉強をしていれば、知識は十分に入ることになると思います。
ただ、択一の勉強の時に、○か×かといった択一的な知識の容れ方をするのではなくて、
常になぜそうなのか、どうしてそういう議論になるのかといった、
論文型の問題意識をもって望む必要があると思います。
そうしないと、せっかく択一で勉強することが論文で生きてこないことになってしまうように思います。
つまり、択一の勉強を論文にリンクさせる必要があります。
新試は択一論文が続けて行われますから、旧試時代よりも一層、両者のリンクが鍵になると思います。

ただ、択一とは別個に論文用にスペシャライズされた知識のまとめノートを作成し、
それを繰り返し読むことが大事だと思います。
まとめノート、あるいは、既製の1冊の本で、3時間で一科目分まわせるようなものを用意して、
それを日ごろ読み続けることで
「実際に書く事」
を頭に叩き込みます。したがって、まとめノートであればそこに書かれていることは
「実際に書く事」だけに絞られますし、既製の本であれば、
マーカー等で加工して、その部分だけを読むようにします。
つまり、論文用に知識を整理したツールを作るということです。

人それぞれやりようはあると思うのですが、
オールインワンの資料があると個人的には心が休まります。
これを覚えこめばいいわけですから。

そして、そのノートは随時更新変更できる媒体(ルーズリーフorPC)で作成します。
問題集を解いて、論点独特の抽出の仕方を発見したら、それも書き込んでいきます。
問題を解いて、その結果をフィードバックさせていきます。
このノートは論文用に特化させるものだからです。ただ教科書を要約するのではありません。


問題演習は、まずは旧試の問題です。
これで基礎知識、論点の知識、論点抽出力、出題趣旨をとらえて聞かれていることに答える力
を鍛えます。
日々の学習の中に組み込みます。
旧試の問題はあまり意味がないと考えている人も多いようですが、
旧試の問題で論点抽出、聞かれていることに答えることができないようでは、
情報量が膨大な新試の問題から論点を抽出し、出題趣旨に答えることは不可能ではないでしょうか?
まずは、旧試でそれを訓練し、その後に新試型の問題に取り組む方が効率的であると思います。

新試型の演習としては、今のところ、
事例演習憲法、事例演習行政法、会社法事例演習教材、ロースクール民事訴訟法
あたりが有望でしょうか。
事例演習憲法は未使用ですが、他3つは利用して好感触を得ています。


民法は民法事例演習教材がありますが、あれは教授ですらわからないという問題が散在しているので、
学生だけでは有効活用は困難であると思います。
そこで、26日に北大の瀬川先生の新試型演習本が出版されるので、それに期待です。
なんと参考答案つき。

刑訴と刑法は旧試しかやってないので検討がつきません。どうも刑事系はいい演習書がないような気が。

今のところ、大体このような指針の下行動しています。

行政法入門

行政法はロースクールで初めて学習しました。
講義の始まる前の、春休み中に予習として何を読もうか考えていたのですが、
いきなり基本書だと、なかなか理解できないと思い、

『行政法入門』 第5版 藤田宙靖

を購入しました。この本は評判がよかったので買ったんですが、
買って正解でしたね。

はじめて学ぶ法律は、なかなか制度のイメージがつかめないものです。
この本は、行政法の基本的な考え方、制度を、わかりやすい具体例を交えて説明してくれています。
何か制度や用語は出てくるたびに具体例を示して説明してくれるというのは、
なかなかローの講義でもやっていただけなかったりしますよね。

葉玉先生などはブログで、合格するためにはよい先生に教わることであり、よい先生の条件として
わかりやすい具体例を交えて説明してくれること、という風におっしゃっています。
私にとってはこの本は合格に導いてくれる「よい先生」の一人になりました。

また、学説や判例がどんな風に進歩発展し、今どうなっているのか、というところを書いてくれているので、
「A説は~。B説は~。C説は~。そして、~だからB説が妥当」
という一般的な基本書の記述と違い、行政法学の現在を知ることができて、わかりやすいです。

しかも、著者は現役最高裁判事です。
まさに藤田裁判官ご自身が携わった判例についての言及もあり、
非常に興味深いものです。
この本を読んで藤田判事のファンになってしまいました。
おかげで行政法も好きになって勉強もはかどるようになりましたし、
判例を読むときに、藤田判事の意見があるときには目を通すようになりました。
実は、藤田判事はやはり行政法のプロとして最高裁に君臨しているので
その意見は影響力も大きく、内容も重要で、必読なんだそうです。
私には単純に行政法の基礎的な理解という効用だけにとどまらない相乗効果も現れた良書です。

平成20年度新司法試験合格発表

昨日、平成20年度の新司法試験合格発表がありました。
合格率は以下の通り。


【国公立大学】      【私立大学】
    合格者 合格率      合格者 合格率
東京 200  54.6%    中央 196  55.7%
京都 100  41.5%    慶応 165  56.5%
一橋  78  61.4%    早大 130  37.7%
神戸  70  54.7%    明治  84  31.8%
東北  59  46.5%    同志  59  28.1%
大阪  49  38.6%    立命  59  28.8%
首都  39  49.4%    関学  51  30.4%
九州  38  36.2%    上智  50  41.7%
千葉  34  49.3%    関西  38  20.3%
北大  33  30.6%    法政  32  23.7%
阪市  33  40.2%    日大  26  17.6%
名大  32  32.7%    立教  21  22.8%
横国  24  36.9%    学習  20  23.0%
広島  19  36.5%    専修  20  22.7%
岡山  11  31.4%    成蹊  17  24.4%
新潟   9  18.0%    愛知  16  45.7%
熊本   7  21.2%    大宮  16  19.8%
金沢   4  08.5%    明学  16  21.6%
島根   4  15.4%    青学  15  24.6%
琉球   3  12.5%    南山  15  30.6%


私の身近な先輩たちは見事に合格されました。
おめでとうございます。

合格率も大分下がってきました。
日常生活の大半をロースクールで過ごしていると
自分のロースクールが世界のすべてのような感覚に知らず知らずのうちになっているように思います。
上位のロースクールに所属していると、
そのロースクールのなかでの自分の位置で司法試験の合否を考えてしまいがちですが
しかし、受験生としては、受験生全体という母集団の中で自分の位置づけを意識する必要があると思います。

一言でいえば、現状認識ということになるでしょうか。
ロースクールのカリキュラムとそれに対する成績評価は、
あくまでごく限られた集団の中での成績評価に過ぎず
また、カリキュラムも司法試験で求められるものとは異質なのだということを
今一度はっきりと認識し、日々の学習に反映させることが重要なのではないかと感じました。

目的

手段を目的化しない

これって大事なことだと思います。
たとえば、基本書を読む、という勉強は
基本書を読むこと自体が目的ではないですよね。
知識のINPUT、あるいは制度や論点の理解にあるはずです。
そして、基本書を読むことはそのための手段に過ぎません。
ところが、いつの間にやら基本書を読むこと自体が目的化して、
ただ、読んだページ数や回数に満足してしまいがちです。

でも、実際には、目的が達成されて初めて満足できるのであって
読んだ量・回数だけに満足するのは意味がありません。
勉強のモチュベーションのために、これだけ読んだ、よくやった、と思うのは効果的ですが
それだけに満足しても、合格へは全く近づいたことになりません。

私のロースクールでは、憲法で非常に膨大な量の判例を読まされます。
そのため、どうも、判例を読むことが目的化してしまっていて、
本来の目的を見失っている人が多いように思います。
偉そうに言っていますが、振り返ってみると、私もそのようなことが多々あったと思います。
とりわけ、分量が多くて、時間が厳しいときなどは、
とにかく読むことだけが目的化されていたように思います。
でも、それじゃダメですよね。
判例を読むことも、あくまで法解釈を学ぶための手段に過ぎません。

常に今自分のやっている勉強が、
司法試験合格という最終目標に繋がっていること、
つなげることを意識して勉強すること。
極めて当たり前のことですが、
気がつくとわすれてしまう。
要注意ですね。

まとめノート

まとめノートは作る人と作らない人に分かれるようです。
個人的には直前に一気に見直せる資料はあった方がいいと思うので
まとめノートは必要だと思うんですね。

ただ、それをどう作るか、というのが結構悩ましいところで。
葉玉先生のブログには作り方が結構書かれていたりするのですが、
それもどうだろうかと。

悩ましいとはいっても、実は商法、行政法、選択科目以外はもう纏めノートはできているんです。
某予備校の出版しているまとめノート的ものに手をガンガン加えて作りました。
それには結構満足しているんですが、会社法改正をあおりをうけたせいか、
商法だけは出版されていないんですよね。

そのため、商法だけ纏めノートがない、と。
で、その教材は旧司法試験時代のものであったために、行政法もないと。

そうすると、1から作らなければならないわけですが、
これはこれで時間が相当かかってしまう。
本当に、それをやるだけの意味があるのか、
基本書でいいんじゃないか、とも思えてきます。

しかし、自分で論証をつくったり、知識をまとめたりすること自体勉強になるという側面もあるので、
さて、どうしよう、と悩むわけですね。

悩んでる暇があるなら実行してみればいいのですが。
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