スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

適用審査と文面審査

アカデミックなタイトルですが
ここで適用審査文面審査の内実について語るわけではありません。

昨年の公法系のヒアリングを読まれた人ならば

「当該処分の違憲性から過度の広汎性等の理由で法令自体の違憲性へと進むアプローチ」

という一文を目にして、大抵の人は目が点になったんじゃないかと思います。
このような適用審査→法令審査というアプローチはおろか
法令は合憲だとしても、しかし適用上はどうか、というアプローチすら、
従来の受験生には不慣れなものだったはずです。

というのも、最高裁自体が適用審査そのものを全くやろうとしませんし
(猿払事件で1審の適用審査を批判してますね)
受験生のスタンダード芦部憲法が文面審査と適用審査について、一般的な学説のそれと
異なる理解をしているのが原因なんじゃないかと思います。

法令が合憲でも適用上の問題が残る、ということまでは問題演習等で身に付けられても、

「適用審査こそ原則であり、法令違憲とは全面適用違憲のことである」

という命題にはもう意味不明な人もいるのじゃないでしょうか。
少なくとも、私の頭の中では革命がおきました。

簡単にいうと、
付随的審査制の下では適用審査こそが原則であって、適用審査の際に、法令が適用されうるありとあらゆる場合について適用が違憲になることが判明した場合(全面適用違憲)には、法令自体の違憲を宣言することになる、ということです。

そして、日本の法令違憲判決は、すべてこの全面適用違憲判決なのだ、という理解がされています。
この全面適用違憲は、法律そのものに欠陥があって、それがゆえに、ありとあらゆるケースで
適用が違憲になる場合をいいます。たとえば、目的が正当でない場合や、手段の目的適合性にかける場合などです。

さらに、適用審査において、自分にまで規制するのは法の網をかけすぎだ、
だから、自分に適用するのは違憲だ、というところから、
そもそも自分のような人にまで規制がかかるような法律は過度に広範で
法律そのものが違憲なんだ、という判断になったりするわけですね。

こういう話はロースクールの憲法の講義で行われるのでしょうか?
少なくとも私のローではなされませんでした。

しかし、これが要求されているようです。
ヒアリングはまさしくこの理解を求めていますし
なんといっても、明らかに自分の関心分野を出題し続けている青柳教授は
文面審査と適用審査という論文を書いているのです。

そこで我々としては、芦部先生にサヨナラをして
このような適用審査-文面審査の枠組みを知る必要があるように思います。
私は、憲法の争点の市川教授の論文や
高橋和之教授の「憲法判断の方法」で知識理解を入れて、
宍戸常寿准教授の法学セミナーの連載の第13回目で演習をしてみました。

とりわけ、和之先生の本の序章は司法研修所での講演の書き起こしなので
とても分かりやすいです。
スポンサーサイト

comment

管理者にだけメッセージを送る

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
プロフィール

ログヨミ

Author:ログヨミ
判事補。
https://twitter.com/roguyomi34

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。