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要件事実の重要性

修習をしていると、要件事実の重要性がとてもよく分かります。
修習でよい成績をとるためにも重要ですが、
その後民事系の実務につくにも非常に大事な力になりそうです。
実務に出たら証拠を集めるのが大事といわれますが、
要件事実論に沿って、立証対象をしっかり把握しないと
有益な証拠を集めることはできないでしょうし。

それもふまえると、要件事実論の詳細はともかく、
基本的な発想は受験生時代に身に着けておいた方がよさそうです。
今の新司法試験自体、要件事実論の発想で解ければ解きやすい問題や
要件事実プロパーの問題も出題されていますからね。

だからといって、要件事実論30講や要件事実問題集を解く必要はないですけど。
旧司法試験の問題や、他の演習書なりを、要件事実で主張整理するような形で解いていけばいいかと思います。
思考プロセスとしては、

① 当事者が何をしたいのか、何を求めているのか、というところから、訴訟物を決定。

② 訴訟物が決ったら、請求原因(要件)、さらに、当事者の生の主張や事実関係から、抗弁、再抗弁等をピックアップ
 ⇒ 何が要件事実かは実体法上の解釈によって決まる。そこで、ここで要件の解釈も行われる。

③ 要件事実にあたる事実(主要事実)をピックアップする

④ ピックアップした主要事実が、なぜ要件に該当するのか理由を考えて書く。

⑤ 結論を出す。

今年の問題をみると、何が間接事実になるか、というところまで考えておくのもよさそうです。そのためには、まず、何が主要事実にあたるのかをしっかり把握して、その主要事実の存否に影響を与えそうな事実は何か、という観点から問題文を探していくことになります。間接事実は主要事実の存否に影響を与える事実である以上、主要事実が何かがしっかり定まって初めて、どれが間接事実にあたるかが判明することになります。

そうすると、構図として

訴訟物⇒主要事実⇒間接事実

というものになるわけですね。訴訟物が決ると主要事実が決まり、主要事実が決ると間接事実が決まるわけです。訴訟物が決らなければ、何が主要事実かが確定されないし、何が主要事実かが決っていないと、どれが間接事実にあたるのかが決らないわけです。したがって、まず何よりも重要なのは、訴訟物が何かを確実に見定めることです。二回試験でも、訴訟物を間違ったら確実にアウトです。集合修習の起案の講義でも、訴訟物が何か、というところの解説を1時間くらいかけてやることもあるそうです。そのくらい大事だということです。次に、その訴訟物を発生させる要件事実(主要事実)は何かをしっかり決められる力があることが必要です。ここは民法の解釈論の力ですね。地道に教科書、条文、判例集を読み込み、問題演習を積み重ねながら身に着けていく部分です。そして、請求原因、抗弁、再抗弁などの主要事実が決まれば、各主要事実の存否に影響を与えそうだと思える事実を探して、何故どうして影響を与えるのか、なぜどうしてどの程度影響をあたえるのか、を考える訓練をすればOKということでしょうか。 

請求原因を考えるときには、常に訴訟物との関係で考えること、抗弁を考えるときには、訴訟物と請求原因との関係で考えること、再抗弁を考えるときには、訴訟物と請求原因と抗弁との関係で考えること。間接事実を考えるときには、立証したい主要事実との関係で考えること。常に、今何を指針(訴訟物、主要事実)にして考えればいいのかを念頭において問題に取り組むのが大事だと思います。


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刑事系について

ログヨミさま

研修所の刑事系の授業は、新司法試験対策(事実認定など)として
も有益だという話を聞いたことがあります。

もしよろしければ、研修所で学ぶことで、新司対策として役立つこ
とがありましたら、記事を掲載していただけたらと思います。

本当にお願いばかりですいません。

以上、よろしくお願いします。

No title

>>もしえモンさん
お返事遅れて申し訳ございません。

私はまだ実務修習中でして、研修所の講義は受けておりません。
おそらく、修習を通して得られる新司法試験に有益なことは
既にmasoブロさんが記事にしておられると思いますので、そちらをご覧になられるとよいかと思います。

また、修習で行うような「事実認定」は新司法試験では出題されていないはずです。事実認定は、証拠から事実を確定する作業です。新司法試験は問題文(=事実)は確定しているのですから、事実認定をすることは要求されていません。要求されているのは、与えられた確定的事実が法的にどういう意味をもつかの判断です。

No title

ログヨミさま

毎回のコメントありがとうございます。

masoさまのブログも参照させていただきたい
と思います。

修習中忙しいのにもっかわらず、すいません。

研修所の授業などで、司法試験に有益なこと
がありましたら、記事などにしていただけれ
ばと思います。
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ログヨミ

Author:ログヨミ
判事補。
https://twitter.com/roguyomi34

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