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新株発行の無効事由の考え方~総論~

ある講義でとてもよい勉強になったので、メモ。


無効事由は法定されていない。そこで、解釈によることになる。
そして、基本的には、一旦発行されてしまった以上、取引の安全、法的安定性の観点から、
重大な違法がなければ無効とはできない、という風に考えられている。

ここで、無効事由を考える際の、対立利益は、株を買った人の利益と、既存株主の利益。
さらに具体化すると、

株を買った人の利益=取引の安全、内部的手続制限
既存株主の利益の考慮要素=差し止めの機会の有無、金銭的解決の可否

となる。結局、考慮する要素は、

①取引の安全
②差止めの機会の有無
③金銭的解決の可否
④内部的手続制限

となる。

①はいうに及ばず。これがなかったら資本主義社会は破たんする。
そこで、既存株主において、これを打ち破れるほどの利益が害された時に、はじめて無効となる。

②は、株主に困った新株発行を止める手段を与えているのに、
それが行使できない状況下で発行されてしまったのなら、そりゃ、無効にしてあげなきゃ、
何のために会社法が差止めを認めてあげているのかわかんなくなっちゃうじゃない、という話。
だから、この場合には、取引の安全を打ち破って、無効となる。
最判平成9年1月28日はこれの一例。

③は、損害受けても取締役の責任追及したりで金で回復できれば、
取引の安全を害してまで無効にしなくてもいいよね、ってこと。
つまり、金で解決できちゃうときには、取引の安全の方が守られるべきということ。
たとえば、見せ金など。

④は、内部的手続制限って、もともと取締役ができる権限を制限しているだけでだよね、
で、なんで制限してるかと言ったら、株主の利益に影響のあることだから、
株主さんの了解とりましょう(株主総会)ということだったり、
代取の権限濫用を防止しましょう(取締役会)だったりするわけだ。
だけど、もともとその人ができる行為をしたんだから、内部制限を課して守ろうとした利益は、
その時に取引の安全を打ち破ってまで守ろうとする利益じゃないよってこと。
だから、無効にはできない。もっとも、この考え方からすると、もともとできる行為じゃなきゃだめで、
代取じゃなくて平取が勝手にやったら無効。

この4要素から、無効事由を解釈していくことができる。



具体例について、後日またまとめます。
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